パニック発作になったとき
ある日突然、パニック発作になりました。
今思い返すと突然ではないのですが、その時は急にパニック発作になったと思いました。
それに、その時はパニック発作だなんてみじんも感じていませんでした。
私はただの体調不良だと思っていたのです。
家族で外食し、私の運転する車で帰宅する途中に突然体調が悪くなりました。
体中の血の気が引いて、頭がふわふわし、手足が異常に冷たくなり、心臓の音が喉まで響いてきました。
「なんかやばい」
直感的にそう感じて、すぐに近くのコンビニの駐車場に停車しました。
私の様子がおかしかったのと、その時運転できるのが私だけだったので(他の大人は飲酒していた)コンビニで水を買って、私の体調が回復するのを待つことになりました。
寝不足や疲れが原因の貧血だと思ったので、少し横になったら大丈夫だと思っていました。
でも休んでもなかなか回復しない。
運転代行を呼ぼうかという話もでましたが、休み休み運転するということで私達家族はなんとか帰宅することができました。
運転することだけに集中し、自分に「大丈夫、大丈夫」とひたすら言い聞かせながら安全運転で頑張りました。
急な貧血だと思っていた今回の症状ですが、どうやらなにかおかしいと少しずつ感じるようになりました。
繰り返す症状
運転時に体調不良を起こしたことで、運転自体が少し怖いと思うようになりました。
その頃、毎日毎日あおり運転のニュースがたくさん流れていて、いつ巻き込まれるかわからないなと漠然と感じていたのは確かです。
それでも家族の送迎などで運転しなければならないことが多く車に乗らないという選択肢はありませんでした。
ものすごく短距離であれば(徒歩で移動できなくもないような距離)行って帰ってこれるのですが、少し離れたところまで行こうとするとだんだんと手足が冷たくなり、動悸がひどくなるようになりました。
極力運転しない生活をおくりました。
その中でも運転する機会があると、どういうときに症状が出るのか分析するようにしました。
私に症状が出るときは
- 寝不足
- 生理
- 時間や心に余裕がない
- ブレーキを踏んだとき
などでした。
3つめまでは避けることができるのですが、4つめの ブレーキを踏んだとき は絶対に避けて通れないので辛かったです。
車がすいすい進んでいるときは問題ないのですが、赤信号や渋滞時に症状が出ることによりブレーキが私の症状の引き金になっているとわかりました。
この分析をするまでは3つめまでのことが重なって運転時に体調不良を起こしていると思ったのですが、 ブレーキを踏んだとき に気づいたときにおかしいと思うようになりました。
赤信号で停車するときはブレーキ、サイドブレーキ、パーキングの3点セットでなんとか症状を抑えていました。
電車に乗る
電車に乗れない日がありました。
ホームで待っているときはなんともなかったのですが、車両に乗り込んだ途端立っていられませんでした。
全身の力が抜けて、しゃがんでいるのがやっとでした。
その時の感覚はずっとジェットコースターに乗っているときの内臓が上にあがっている状態。耳も遠くて周囲の声は聞こえているけど遠い感じ。
何も対処できませんでした。
手足の冷たさ、震え、視点が合わなくて何も見たくない、そんな状態でした。
でもどうしても行かなければならないところがあり、イヤホンをつけて音量を上げ、スマホゲームに集中し、電車に乗っていることを忘れようとしました。
急行の通過待ちがあり、電車に乗っている時間が思ったより長引いたのが本当に辛かったです。
停車している間、ずっと小声で「大丈夫、大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせ続けました。
一緒に移動している人がいたので、手をつないでいてもらいました。
その時の私の握力と手汗がすごかったようです。そして氷のように冷たかった、と。
目的の駅について少し安心しましたが、私は電車内での体力と精神の消費がひどく、その日の用事をきちんとこなせたのかまったく記憶にありません。
自分の症状を検索する
「どうして私にはこういう症状が出るのか」ということが心配で不安で検索しまくりました。
家にいれば普通だし、近所を散歩するのも問題ありませんでした。
運転時、電車乗車時だけ症状が出てしまうなんてことがあるのか?本当にきっかけは乗り物だけなのか?疑問と不安であふれていました。
同じ状況で同じ症状になるという検索結果は1件しか見つけられませんでした。
ブレーキ時に症状が出るという相談を見つけたときは少し希望の光が見えた気がして本当に嬉しかったです。
なにか自分のことがわかるかもしれないというだけで少しホッとしました。
なんでこうなるのかわからないときが一番不安だったんです。
そしてそこで知ったのが言葉がパニック発作。
単発的に起こるものはパニック障害とまでは言わないようです。
芸能人の方などもたまにパニック障害をカミングアウトされてお休みする方がいますね。
報道を見ていただけのときは「ふーん」と思うだけだったのですが(症状がどんなものなのかよくわかっていなかったので)今となってはお仕事と症状の相性がとても悪いので大変な思いをされていたんだなと感じます。
そもそも【パニック】という言葉と症状があまりにも離れていて、発作を起こしたことない人にはわからないと思います。
パニック障害は不安障害の中の1種らしく、ひどくなると広場恐怖症というものになってしまうようです。
広場恐怖症になると家から出ることが難しくなってしまうようで、「それだけは避けたい!」と強く思いました。
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